| 「やはり地下鉄の駅からすぐという交通の便と、近くに御園座があるからでしょうか、年輩のお客様が多いですね。御園座で公演がある時は、舞台が跳ねるとカフェだけを利用されるお客様で混雑する事もあるのです」と語ってくれたのは劇場スタッフの太田謙氏。コチラのカフェでは、季節に合わせたオリジナルのドリンクを開発されたり、名古屋ではココだけという東ティモール産のフェアトレードコーヒーを提供されており、わざわざこのコーヒーを楽しみに訪れる方もいらっしゃるほど。壁面は全面ガラス張りのため日中は自然光が降り注ぎ、メイン通りから一本中に入った老舗の飲食店や呉服屋が立ち並ぶ御園通りに面しているので車の往来が少ないというロケーションも人気だ。一見すると映画館よりもカフェっぽい外観から、中に入られたお客様から「ミリオン座はどこですか?」と聞かれる事もしばしば。映画を身近に感じながら、ゆったりと過ごせる環境がお客様に好評で、それは書店にあるカフェが落ち着くように、文化施設に併設されている事でワンランク上の空間になっているようだ。「名古屋は喫茶店文化が発展している街ですからお客様も敏感なのです。そんなお客様に満足いただけるメニュー開発には気を抜けないですね」





|




またカフェに隣接してシェルフショップという小さな雑貨店のようなスペースがある。これは、棚の一画を希望者にレンタルして商品の販売を請け負うユニークなサービスを実施している。
昨年はフランス映画の“最強の二人”が人気を博し、正にコチラの客層にピッタリとハマった作品だったようだ。こうしたミニシアター系の小品からメジャー系の話題作まで幅広く取り上げているが、最近ではアニメにも力を入れており、ファンの間では、“このアニメなら『伏見ミリオン座』でやってくれるだろう”という認識が定着しているらしく中高生のリピーターも増えている。常連のお客様も多くシネクラブ会員の中には毎日のように来場されている方もいらっしゃるとか。「同じ映画が掛かっていても『伏見ミリオン座』で観たい…と思っていただけるような劇場を目指しています」そのためには、作品を提供するだけに留まらない、映画館という施設を魅力的な空間にして行きたいと太田氏は語る。それが映画館という枠に捉われないカフェやシェルフショップという形で現れているのだ。映画の余韻に浸りながら上映後にカフェを利用するも良し、映画を身近に感じながらカフェだけを利用するも良し…
|