「日々進化し続ける劇場でありたい」と語る城所由美支配人の言葉通り、コチラ『心斎橋シネマ・ドゥ』はソニーが誇る最先端の技術力を集結させた新しいスタイルの映画館である。コンピューター制御によるスクリーンサイズの変更から場内アナウンスに至るまでフルオートマチックで運営する“シネマチックシステム”を関西で初めて採用。映像は常設映画館としては世界初の“デジタルβカム”を装備(受付の後方にある機械が自動運転)している。さすが音質と映像にこだわるソニーグループであるソニー・シネマチック株式会社(映画館の企画・設計等をサポート)の直営館だけに館内の設備には一切妥協を許さない。音響だけでもドルビーサラウンドプロセッサー、クロスオーバー、メインスピーカー、サラウンドスピーカー、サブウーハーなど最新の機器を取り揃えている。

一方で「接客は機械的にならず血の通ったふれあいを心掛けている」という城所支配人。より良い映像空間とハートフルなおもてなしで感動体験を演出するココは未来型アート系シアターなのだ。1997年5月にオープン以来、幅広い年齢層に感動を送り続けている『心斎橋シネマ・ドゥ』は今、大阪で一番お洒落な街として注目されている心斎橋に在る。新旧の商店がひしめき合う心斎橋筋─御堂筋と並行に南北に走る長い商店街は若者からお年寄りまで多くの人々の活気で賑わっている場所だ。地下鉄心斎橋駅から徒歩1分の所に建つ“ソニータワー”の地下を降りると目の前に赤と黒で彩られた劇場のロビーが広がる。

エレベーターへと続く細長い通路には次回上映作のポスターが貼られ壁面の棚にはミニシアターのチラシが数多く並べられている。ロビーで販売されている輸入版のポストカードは毎月更新されており、それだけを求めてやって来る方もいるほど。
各回自由定員入替制で開場と同時に当日の整理番号が記載された入場券を発売しているので、朝からお目当ての回の整理券を貰えば15分前までゆっくりとショッピングなどを楽しめるわけだ。サービスとして毎週水曜日のレディースデーと月曜日は会員デーとして共に1000円で観賞できる。また、コチラの会員になれば通常料金も1400円とお得、映画ファンにとってはありがたいサービスだ。








オフィス街に位置しているコチラは平日の夕方やレディースデーともなるとOLのお客様が目立つ。商店街や駅に隣接しているという場所柄かミニシアターとしては珍しくシニア層や主婦層の姿も見受けられるなど年齢層は幅広い。上映作品もジャンルに固執することなく世界各国の作品を提供している所もお客様の層の広がりとして表れているのではないだろうか。
もうひとつ特長として挙げられるのは全席コトブキ社製のペアシートを採用されている事だろう。座席中央のひじ掛けを持ち上げればベンチシートになるからカップル、親子で映画を観るには最適だ。勿論、空いている時に一人で来場すればゆったりとした座席で映画を楽しめる。全席カップホルダー付きで、席と席の感覚が1メートル以上のスペースを確保しているので足を伸ばしてリラックスできるのがウレシイ設計だ。ロビーと同様、赤と黒で構成されたワンスロープ式の場内…壁面には光の演出を施しており映画への期待感が膨らんで来る。「やはり、どれだけ素晴らしい映画を上映していても劇場の雰囲気が悪ければ、せっかくの感動が半減してしまいますよね。今、映画館離れが進む中で『心斎橋シネマ・ドゥ』で観たあの一本が忘れられないと思っていただくのが私たち劇場を運営するスタッフの使命だと考えています」という城所支配人。確かに常に進化し続ける劇場はハード(機械)の面だけではないお客様が喜ぶ事を第一に考えるソフト(人)の面も必要なのだ。
(取材:2003年7月)

【座席】74席 【音響】VT

【住所】大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-1-10 ソニータワーB1 ※2004年10月24日を持ちまして閉館いたしました。

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