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「やっぱり料金も今が限界。1000円出してお釣があるから良いんであってこれ以上は高くしたくても出来ないなぁ。昔はココもオフィス街だから平日の昼間でもサラリーマンが仕事サボッて観に来ていたけど、今はそれどころじゃないんだろうね。殆どそんな人はいないよ。」と語る通り、今では常連の方がメインとなっている。その常連の中でもお得意さんと言えば…「いわゆるゲイのお客さんですよ…お相手を物色しているんだろうね。」確かに場内へ入るとやけに上映中にも関わらず席の移動が目立つ。そうこうしている内に自分の周りに人が寄ってきている事に気付くのだ。「それは狙われてるんだよ。」と笑いながら教えてくれる浮田氏から意外な言葉が飛び出す。「特に一番後ろの席というのが暗黙の了解でその道の人達の席みたいになっているらしくて、知らないでそんな所に座ったら、そりゃ皆寄ってくるよ。」…まさしく一番後ろの席に座ってしまったのだが「我々もある程度は黙認している部分もあるんだけど、皆が皆そっちのお客さんばかりじゃないからね。中にはタチの悪い人もいるから、さすがにお客さんからクレームが来たら怒りますよ。」とは言っても従業員である男性スタッフも気が気ではないらしくトイレは常に女性用を使うようにしているという。
地下へ深く降りて行く階段の両壁には所狭しと映画のポスターが張り巡らされている。何とも怪しげなムードが成人映画の持つ陰隈さを醸しだす。場内への入口はひとつ…しかもその入口はスクリーンの真横であることにビックリする。オレンジ色の照明がアヴァンギャルドな雰囲気を持っている場内はむしろ危険な香りがするイメージ通りの(?)成人映画館かも知れない。「場内のイスも昔から変えていないからね…何でも新しくするよりも適度に古いほうが逆に居心地がいいんじゃないかな。」という浮田氏の言葉も解る気がする。前述したその道の方々が座る最後列はパイプイスとなっており…ナルホドこれならば席の移動も簡単というわけだ。その後ろにある映写室、そこには年代物の映写機が今でも現役で活躍している。「古い機械だから故障しても何とかごまかして使える…ただ修理屋には文句言われるけどね。いつまでもこんな機械使っているんじゃないってね。」
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