映画の街、日比谷・有楽町。そこには昔からメジャー映画会社直営の映画館が軒を連ねていた。そこに行けば、現在国内で上映されている映画が必ずあり土・日ともなると多くの映画ファンで溢れかえっていた。そんなJR有楽町駅の目の前に1984年“有楽町マリオン”がオープン。山手線からも見える建物は映画のシンボルとして映画を観に来る家族やカップルはそこを目指して来るようになった。ツインタワーの建物は阪急と西武に分かれており、全部で7館の映画館が入っている内、松竹の直営館として西武側の建物の9階にあるのがココ『丸の内ピカデリー1・2』そして1987年、“有楽町マリオン”新館の完成と同時にオープンしたのが『丸の内プラゼール』だ。3館とも全国の“松竹チェーン”のチェーンマスターであり、拡大ロードショウ作品と呼ばれる大作や話題作はコチラの劇場の系列として公開されている。“上海バンスキング”でオープニングを飾った『丸の内ピカデリー1』そして“ポリスアカデミー”の『丸の内ピカデリー2』はオープニング以降、数々の邦画・洋画を贈り続けている。設立時は“丸の内松竹”という館名で邦画専門チェーンとしてスタートした『丸の内プラゼール』も99年6月“メッセージ・イン・ア・ボトル”の公開と同時に館名を現在のものに変え洋画も上映する劇場に生まれ変わった。


「どちらかというと『ピカデリー1』は大作が多くデート向きの恋愛モノやドラマ性の高い作品。『ピカデリー2』は割と実験的な作品…ミニシアター系よりももう少し大きめの作品が中心となっています。一方『プラゼール』は女性向けのハリウッド以外の作品や芸術性の高い作品が多いですね。」と劇場スタッフが語る通り、過去のラインアップを見てみると『ピカデリー1』では“ノッティングヒルの恋人”“シティ・オブ・エンジェル”最近では“パールハーバー”などがヒットしており『ピカデリー2』では“海の上のピアニスト”や“レオン”が話題を呼んでいた。「意外なヒットとなったのは『プラゼール』の“ダンサー・イン・ザ・ダーク”でしたね。正月映画の割には暗い内容でしたから我々スタッフも予想できなかった程…」という言葉に代表されるように“ショコラ”や“ミュージック・オブ・ハート”などで多くの女性ファンの共感を得た。

勿論、洋画以外にも邦画や春・夏・冬休みには子供向けのアニメやウルトラマンも上映され、家族連れの姿が多くなる。やはり場所柄か平日は仕事を終えたOLやビジネススーツ姿のサラリーマンが目立つ。特にその中でも女性客が多いのは作品も勿論だが場内やロビーの雰囲気が落ち着いた上品なイメージとなっているからであろう。


“有楽町マリオン”のエレベーターを9階まで上がって行くと『ピカデリー1』と『ピカデリー2』のある明るいエントランスが広がっている。昼間は自然光が充分に取り入れられ、夜になるとエレガントなムードが漂うシックな照明に変化。ロビー中央が受け付けと売店で仕切られて隣接しているコチラの2館は共に今では数少なくなった2階席のある大劇場だ。「やはり社会人の方が多いからでしょうか両館に各200席あります指定席は休日ともなると全席完売になってしまいます。その分、他館よりは指定席の数も多くしているのですが…話題作ともなるとあっという間に売り切れてしまいますね。」場内はリニューアル時に座席にゆとりを持たせイスも大きくなっており、かなりゆったりと映画鑑賞が出来るようになった。また、新館5階にある『プラゼール』はカーペットから場内に至るまでブルーで統一されており、受付のすぐ側にある売店のネオンサインが特徴的な大人のムードが漂っている。3館とも売店で販売されているメニューは充実しており、何よりもウレシイのは価格設定…外で販売されている価格でスナックやドリンクが購入できるので仕事帰りの方が上映開始ギリギリに入場されても大丈夫というわけだ。

コチラの名物として有名なのは何と言っても舞台挨拶の多さであろう。「“御法度”の初日舞台挨拶の時は印象的でしたね。大島渚監督、北野武、松田龍平、浅野忠信など主要メンバーが全員来場されましたので前日の夜中からお客様が集まり始めて、結果的には2回舞台挨拶を行ったのですがそれでも満席になってしまいました。」と当時の反響の凄さを振り返る。


他にも“セブンイヤーズ・イン・チベット”の試写会に来日したブラッド・ピッドをはじめ、シュワルツェネッガー、メリル・ストリープ、リュック・ベッソンなど錚々たるメンバーが舞台挨拶を行った。また舞台挨拶以外に上映作品に絡めたイベントを数多く行っており“ミュージック・オブ・ハート”では50人近くの子供たちがバイオリン演奏を行ったり、最近では“コレリ大尉のマンドリン”でマンドリンの演奏会などを開催。映画をもっと立体的に楽しめる企画が特徴的だ。まさしくコチラの劇場の規模や施設はコンサートホールのようなライブ感覚溢れている劇場だけにちょっとした贅沢な気分を味わうことが出来る。「大劇場の魅力というのは小さい頃から抱いている映画館のイメージそのものだと思っています。映画館で映画を観るというのは日常から離れる事であり、遊園地などと同じように家族・カップルで楽しめる場所…そのためにも楽しんでもらえるように我々スタッフも努力しております。」(取材:2001年10月)



【座席】『丸の内ピカデリー1』802席/『丸の内ピカデリー2』598席/『丸の内プラゼール』552席
【音響】『丸の内ピカデリー1・2』SRSRDDTSSRD-EX/『丸の内プラゼール』DSSRSRD-EX

【住所】『丸の内ピカデリー1・2』東京都千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン9階
    『丸の内プラゼール』東京都千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン新館5階 
【電話】『丸の内ピカデリー1・2』03-3201-2881/『丸の内プラゼール』03-3214-3366

   本ホームページに掲載されている写真・内容の無断転用はお断りいたします。(C)Minatomachi Cinema Street