東急東横線の“綱島駅”。横浜と渋谷の間に位置するこの駅は昔ながらの飲食店と新しい専門店が軒を連ね、地元住民が親しむ生活の場となっている。駅から歩いて5分ほど…商店街とイトーヨーカドーを抜けた辺りにココ『綱島映画』は昔と変らない外観で建っている。交通量の多いメインを一歩、内側に入った道だけに、ココに映画館があることをつい見過ごしてしまいそう。しかし、地元住民にとってコチラの劇場は昔も今も映画という娯楽を楽しむ場所として親しまれ続けている映画館なのだ。子供たちの休みの期間に上映されるアニメフェアなどには、子供を連れたお母さんが買い物の途中に立ち寄っては子供だけを預けて、その間に買い物を済ませてしまう…なんていうホノボノとした光景が見られるのも地域密着型の劇場の特徴だ。
現在の形で興行を始めてから30年もの間、地元の人々に親しまれて来た『綱島映画』。「元々、綱島という街は住宅地という生活圏でありながら、かつては飲み屋などが建ち並ぶ歓楽街でしたから…それが時と共に街の様子も変化して、我々劇場も上映作品をそれに合わせて変えて来たんです。」と語ってくれたのは劇場担当の南雲喜一氏。昔は必ずと言っても良いほど、ひとつの街に映画館が存在していたものだった。近隣の駅から映画館が減ってきつつある現在も尚、あらゆる世代の地元の人々に親しまれている劇場がココ『綱島映画』なのだ。

場内はスクリーンが、かなり奥に設置されているせいか最前列でも観やすいのが特長で座席背持たれの頭の部分に付いているクッションのおかげで深く腰を下ろしても快適に映画を観る事が出来る。夏・冬・春休みとなると“東映アニメフェア”や“東宝”の特撮・アニメなどを上映し場内は子供たちの笑い声や歓声で溢れかえる。通常は邦画・洋画を問わずロードショウ作品を上映するものの、たまに都内で終了した作品のムーヴオーバー館として延長上映されたりする。「結構、気付かない内に終了してしまって、観たかった映画を上映している劇場を探しているお客様にはありがたがれてます。」と南雲氏が語る通り、見逃してしまった洋画などには滑り込んで来られる方が多い。やはり、休日はファミリー層が圧倒的に多く両親に連れられた子供たちの姿が目につく。平日は逆に、学生・シニア世代がメインとなり特に中・高年齢層の方々が多い。「ウチではシニア割引を実施していますけど、やはりシニアの方が以前と比べると多くなりましたよね。」コチラではシニア割引をロードショウ作品では1000円から1200円で設定されているが、ムーヴオーバー作品では小学生料金まで割引をされるというのだから年輩の方にはありがたいサービスだ。勿論、毎週水曜日のレディースディ割引も行っているので地元に住む主婦層には好評なサービスのひとつだ。「まだまだ設備面やサービス面で強化していかなくてはならない課題が多いですがお客様に満足していただける所から少しずつ改善して行こうと考えています。」と最後に南雲氏は語ってくれた。(取材:2001年8月)


▲奥深いステージには歴史の重みが存在している。


▲表に面して次回公開作品のポスターの横で、タバコ屋さんも経営している珍しい造り。(勿論、場内は禁煙です)

【座席】 180席 

【住所】 横浜市港北区綱島西2-7-24

※2005年5月16日を持ちまして閉館いたしました。

 

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